日本学術振興会科学研究費補助金 基盤研究(C)
『能動的観察が視覚情報処理の時間特性に及ぼす効果についての心理物理学的検討』 

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この研究プロジェクトの目的

 これまでの多くの実験的手法に基づく知覚や認知に関する心理学的研究においては,観察者は受動的に刺激の観察を行なってきた.そのため,知覚過程と観察者の能動的行為との相互作用の過程やそれらの間の関係についてはまだ十分に理解されていない.本研究では,観察者が知覚刺激の状態を能動的に操作しながら行う観察における諸要因が,視覚を始めとした知覚過程における時間特性にどのように影響を及ぼすかを検討する.この検討により,知覚情報処理における基本的な時間特性について解明するだけではなく,視覚を初めとした知覚と観察者の能動的行為との間の相互作用の過程についての理解を深めることを目的とする.